Java 最近のアプリケーションサーバー事情(2015年)


みなさんこんにちは、masa です。今日は最近の Java アプリケーションサーバー事情について取り上げます。 あまり流行り廃りの激しくない Java サーバーですが、 Spring Boot  RC版で Tomcat のほかに Jetty や Undertow が選択できることを知り、改めて最近の Java アプリケーションサーバーのトレンドを調べてみたくなった次第です。

 

 Google トレンドの結果は以下の通り

2015年
javaap1

2010年
javaap2

Tomcat がダントツなのは昔から変わりませんが、変化としては Jetty がこの5年で上げてきているところが気になります。

各アプリケーションサーバーの特徴をオープンソースオラクルレッドハットIBM 系にわけてまとめてみました。※()内は正式名称

 

Tomcat (Apache Tomcat)  オープンソース


1999年誕生。なんだかんだと10年以上も業界のスタンダードとして君臨しつづけている アプリケーションサーバー。サンマイクロシステムズが開発した「Java Web Serverと、Apacheソフトウェア財団が開発した「JServ」が合体して「Tomcat」としてこの世に誕生しました。まさに Mr.オープンソースで、昔から商用アプリケーションサーバーの機能をうまく取り入れ成長してきました。今でも圧倒的なシェアを維持しているため、「周りが使ってるからオレも Tomcat 使おう」的にユーザーを増やしているところもあり。

 

Jetty (Jetty) オープンソース


1995年誕生。実は Tomcat よりも歴史の古いサーバー。他との違いは、「軽量」で「起動が早い」との評判。Tomcat の Web サーバー機能でいくには心もとないが、 Apache + Tomcat でいくほどではない Webアプリに適しているとか。一昔前に、Google App Engine が Tomcat から Jetty へ変更したことでニュースになった。ちなみに Spring Boot では組み込みサーバーを Tomcat か Jetty で選べるようになっています。

 

WebLogic  (Oracle WebLogic Server) 商用

GlassFish  (Oracle GlassFish Server) オープンソース


WebLogic はかつて BEAシステムズ社が開発、現在はオラクル社が提供している商用アプリケーションサーバー。ライセンスは高価で、スタンダードエディションでも100万円以上します。アプリケーションサーバーに予算をつぎ込めるリッチなプロジェクトで、大手ベンダーのフルサポートを受けたい企業向けと言えるのではないでしょうか。これのオープンソース版の位置づけが GlassFish となります。今後商用版 GlassFish はリリースされないことになった。

 

JBoss    (RedHat JBoss Enterprise Application Platform) 商用

WildFly  (Redhat WildFly  旧:JBoss Application Server) オープンソース


1999年誕生。2006年に RedHat が JBoss を買収したことで、現在は RedHat が商用サポートを行っている。簡単にいうと Tomcat  より高機能でヘビーなサーバーです。JMX で管理したいとか、EJB を使いたいとかいう場合は、素の Tomcat ではなく JBoss を選ぶことになります。ちなみに、WildFly は JBoss のオープンソース版の位置のようです。

 

WebSphere    (IBM WebSphere Application Server) 商用

LibertyProfile  (IBM WebSphere Application Server LibertyProfile) 


IBM製のAPサーバー、通称WAS(ワズ)。LibertyProfile は WebSphere に同梱されている軽量版。IBMのサイトで見ると 2013 年度時点では国内の商用APサーバーとしてはシェアトップとのこと。

 

 Java アプリケーションサーバー 番 外 編

 

Resin (Resin Pro) 商用


1999年誕生のAPサーバー、米Caucho 製。読み方はレジン。価格は 1CPU あたり$699 から使えるようですが、エンタープライズ版の価格は要問い合わせでした。日本で使っているところあるんでしょうかね。

 

Undertow (Undertow)


元々は上述 WildFly の Webサブシステムとして生まれたもの。Spring Boot の RC版では Tomcat, Jetty のほかに、この Undertow も選べるようです。

 

いかがでしたか?この先もずっと Tomcat がデファクトスタンダードとして君臨し続けるのでしょうか。日進月歩である業界においても、Web サーバーやアプリケーションサーバーはかなり進化がゆるやかなだなぁと個人的に感じる今日この頃です。


“Java 最近のアプリケーションサーバー事情(2015年)” への3件のフィードバック

  1. […] るのは、Tomcat, wildfly, glassfish・・・といろいろありますが、どれがいいでしょう? ってかどこが違うのでしょう。 調べてみました。 Java 最近のアプリケーションサーバー事情(2015年) […]

  2. 師子乃 より:

    WEBサーバーについて、色々勉強になりました!
    ありがとうございました!

  3. […] Java 最近のアプリケーションサーバー事情 […]

CentOS7にGlassFish4.1をインストールする|クマの手も借りたい にコメントする コメントをキャンセル

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